建設用語小辞典

PFI

これらのキーワードがハイライトされています:PPP

意味

Private Finance Initiative: 直訳すると民間資金主導というところですが、適切な訳語がないようです。民間活力活用の最たるもので、道路に限らず、公共施設の設計、建設、管理、運営について民間の方が官よりも、ノウハウを有するということを前提に、その建設から運営までを任せて、官は年賦ばらいで、経費を支払うという契約方式です。この年賦というのは、shadow toll、つまりシャドウトール・陰の料金を想定して、料金収入に相当する金額を毎年、官が払うというわけです。民間は、事故、天変地異など、あらゆるリスクを考慮して(その辺はどういうリスクが民負担、官負担か明確にしておく必要がありますが)資金を調達して、建設、運営にあたるわけです。一民間企業では対応できかねるので、建設会社、金融機関、保険会社などが、コンソーシアムを組んで競争入札するのが普通です。イギリスで始められたもので、日本でもかなりの実施例があります。ただ、元祖のイギリスで破綻する事例も出てきています。PPPという略語も出てきています。Public Private Partnershipということで、PFIはすべてを民に任せるのに対して、PPPでは多分、官民で責任の分担があるということで、実際はPFIも、PPPも同じように思われます。強いて言うと、PPPでは、多分、管理は官で行い、つまり常時検査をしていて補修や修繕が必要性の判断をします。それをいつ、やるかは民の方が工程を考えて決めるということのようです。と思ったのですが、最近AAPTのシンポジウムの報告を見ると、PPPというのは契約方式ではなく、考え方であって、官民が責任を分担して協力するという考え方のもとにPFIとか、DBFOなどが編み出されたということのようです。ただ、PFIが先にあって、PPPという考え方は後から出てきたように思われます。そして、その後の文献から見ると、PPPと PFIは同じ意味に使われているようです。東京湾岸道路はPFIより一歩進んで、年賦払いも受けずに料金収入で自分で稼ぐという考え方で、最もリスクの大きい民間活力活用でしょう。この形はDBFO:Design Build Finance and Operationというようです。つまり、受注者から設計して建設し資金調達もして運営するということです。もっとも、この場合はDesignは官の方だったように思いますが。性能発注(せいのうはっちゅう)の最たるものともいえるでしょう。歴史的にはDBFOが先にあって、これを有料道路以外に適用する方法として出てきたのがPFIでしょう。さらにコンセッション concessionという言葉も使われるようです。建設、管理の権限を民とか、第3セクターに委譲するということのにようで、DBFOとだいたいは同じでしょう。こうした言葉は明確な定義があるわけでもなさそうで、見る人、聞く人で違うようです。アセットマネージメント

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