アラレミックス

アラレミックス(ポーラスアスファルト舗装)

欧米において、1970年代から高い空隙率を持ったアスファルト混合物を車道の表層に用いることが始められ、その有効性が明らかにされています。この舗装は、連続した空隙を有する表層によって走行中の自動車のタイヤと接地面の接触による破裂音や摩擦音などの発生を抑制するとともに、自動車のエンジン音を舗装内に吸収します。
また、雨天時の水跳ねやハイドロプレーニング現象および路面に生ずるライトの反射を抑制するなど、車両の安全走行性を高める優れた舗装です。
我が国は欧米と比較して、交通条件、気象条件が厳しいことから、より高度な技術が望まれていました。当社では、このような条件に対応をすべく研究を重ねた結果、高空隙を有した低騒音・排水性機能を有する「アラレミックス舗装」を実用化し、各所で施工を行っています。

特性と効果

■車両走行時のタイヤ騒音の抑制
車両走行時にタイヤから発生する騒音をアラレミックス舗装の空隙が吸収するので、騒音低減効果が期待できます。
■空隙率20%
アラレミックス舗装は、空隙率を20%と大きくすることにより、空隙がつまりにくい舗装です。
■ハイドロプレーニング現象の緩和
ハイドロプレーニング現象とは、雨天時等に高速走行車両が、路面とタイヤとの間の水膜作用によって、路面上を滑るような状態になる現象です。
アラレミックス舗装の空隙は、路面の雨水を舗装内に浸透させ、不透水層により排水し、舗装表面に水膜を発生しにくくするので、ハイドロプレーニング現象の緩和効果が期待できます。
■雨天時の視認性向上・ヘッドライト反射抑制
アラレミックス舗装の空隙は、路面の雨水を舗装体内浸透(不透水性層による排水)させ舗装表面に水膜を発生しにくくするので、走行車両が舗装表面の雨水を跳ね上げる水しぶきが発生しにくくなり、ドライバの視認性が向上します。
また、舗装表面の水膜によって発生する、夜間降雨時の対向車両のヘッドライトの反射も抑制します。
■重交通対応
高粘度バインダーの採用により、重交通にも対応可能です。
■透水性舗装にも対応
不透水性層以深を透水層にすることで、透水性舗装にもなります。

アラレミックス用高粘度アスファルトの選定

低騒音・排水性舗装は、舗装体内に20%もの空隙を有し、その空隙によって各種特徴を有しています。一方、空隙が大きいことから雨水、外気(酸素)、紫外線に直接さらされるため、骨材と骨材を結合するアスファルトの性質が重要となります。
当社は、アラレミックス舗装に用いるアスファルトを独自の試験により厳選して使用しています。

排水処理例

路面に降った雨水は、アラレミックス舗装に浸透するため、路面上に水膜が発生しにくくします。浸透した雨水は基層の不透水性層に遮られ、その路面勾配に沿って路肩部に設けられた端部排水層(パーミアコンまたは排水性混合物)に浸透し、集水管を通り、排水施設へ放流されます。

排水処理例概念図

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