最近もらったAIのポケットブックにアスファルトの歴史が載っていましたので、紹介します。まあ、アメリカにおけると題した方がいいかも知れませんが。
アスファルトは石油の中に溶けて存在しており、アスファルトを取り出すには精製して各種の油分を取り出しますが、自然の中でも同様な作用が起きており、純粋の形のもの、ミネラル分、水、その他を含むものなど、いろいろありますが、天然のアスファルトが存在します。
その性質はそれ自体、接着剤であり、水を透しません。また、塑性の物質で骨材と混合するとき、軟らかさをコントロールできます。酸、アルカリ、塩分にも強いという性質があります。常温では半固体ですが、加熱すると容易に溶け、また、揮発性の油に溶け、水にも乳化させることができます。
日本でも石器のやじりの接着剤に天然アスファルトが使われていたということで、埼玉の学校の先生からやじりを再現したいので、天然アスファルトを入手したいのだが、とメールがあって、ちょっと探してグースアスファルトを提供したことがあります。
05/07/25
ふとしたことで、そのアスファルトを使って、再現実験した記録に出会いました。日本での歴史もよく調べられています。
06/01/27
このページが大量ヒットしたので調べてみると、「アスファルト 語源」をキーワードにしたものでした。確かにこのページはアスファルトのことを書いていますが、語源の方は「舗装の語源」のページにリンクしているため合わせて一本ということでヒットしたようです。少し責任を感じるので調べてみました。イランの地質データベースの子供向けのページだと思いますが、「死海の近くの原油が水底から岸に上がってくる土地があって、そこの地名からきている」とありました。死海の回りの地名を調べてみましたが、イスラエル側にはなさそうで、ヨルダン側の北に As-Saltという地名が見えました。Asは多分アルジャジーラの Alと同じ冠詞の類だと思いますが、これが一番、近い地名のようです。Saltは塩なんでしょう。そのさらに北には As Safiという地名があります。このへんに油田があるとは聞いていませんが、ひょっとするとあるのかも知れません。この一つだけのサイトでは確信が持てませんので、もう一つ見つけました。こちらにはローマ時代に死海の付近にLake Asphaltitisと呼ばれる湖があったと出ています。また、死海では定期的にアスファルト塊が浮かんでくるとあります。さらに Asphaltitisで検索すると大量にヒットし、Asphaltitisは現存するかのような書き方をしているのと、死海のローマ時代の呼び方だったというのがあります。また、Asphaltitisはギリシャ語である、というのもあります。とにかく、そのくらい古くからある由緒ある名前ではあるようです。そのAsphaltitisの語源?となると、どうやら、この騒ぎのもとになった掲示板での回答、ギリシャ語で A は「否定の接頭辞」で sphal-はつまずかせる、という意味で、合わせて"asphaltos" は「つまずかせないもの」、つまり地面をなめらかに舗装するという用途に由来するというのが出てきます。しかし、この説は出来すぎですし買いません。ギリシャ時代にアスファルト舗装があったとは聞きません。まあ、石畳の隙間に接着剤、目地材として使っていたことはあるかも知れません。
多分、Asphaltitisは死海そのものではないでしょう。それを探した人はいます。とにかくヨルダン側で近くには温泉があってヘロデ王も入浴にきてAsphaltitisのおいしい水を飲んだとかあります。Asphaltitisは二つに分かれていて、一方は美味しく、片方は汚いとか、一方は冷たく、一方は温泉になっていたとか、あります。場所はおおかたは死海の北の東寄り、As- Salt付近のようです。私はAs-Saltに賭けます。これは塩の湖ではないかと。