きりづま、が正しい書き方ですね。屋根の形の一つです。2枚の板を並べただけのシンプルな形式です。切り落としたような△型の断面の側が妻(側)で、屋根の断面の妻側をけら羽といいます。妻側に直角方向の側は夫側ではなく、桁側(けたがわ)とか平(側)(ひら)といいます。家の入口が妻側にあれば妻入り、平側にあれば平入りということになります。四方から上に向かって寄せるようにしたのは寄棟 (よせむね)(よせむね)、あるいは寄棟 (よせむね)造り、真四角の建物を寄棟 (よせむね)にすると方形造り、あるいは宝形造り(ほうぎょう)、地方によってはこの形だけを寄棟 (よせむね)というらしいです。この場合、方形でないのは小棟造ということになるようです。棟というのはてっぺんの水平な部分のことで、寄せ棟で、四方にできる尾根の部分は下り棟です。寄棟 (よせむね)の途中から切妻 (きりづま)に切り替えたのは入母屋造りです。切妻 (きりづま)よりさらにシンプルなのが片流れ(屋根)です。片流れは天井にもあって片側が上がっているのを片流れ天井といいます。勾配天井(lopsided ceilingともいうようです。切妻 (きりづま)の場合は切妻 (きりづま)造りとはあまり聞きません。造りというほど手が込んでいないということかも知れません。屋根は角度の変わる合わせ目が水に対して弱点になるので、その点では切妻 (きりづま)がいいらしいです。シャープで軽快な感じもあります。寄棟 (よせむね)は重厚感があり、実際、構造的にも強いということです。斜め水平方向に梁があるからでしょう。入母屋は神社などはそうですが、格式のある感じです。こうした屋根は建物を形作る主要な大屋根ですが、壁からさしかけるようにして突きだした屋根は小屋根です。切妻 (きりづま)の端の角をそぐように部分的に寄せ棟にしたのは袴腰屋根(はかま腰屋根)、あるいは半切妻 (きりづま)屋根です。切妻 (きりづま)の壁の上の方には屋根裏の通風のためのがらりがよく設けられます。入母屋では切妻 (きりづま)のけら羽に破風、あるいは破風板という飾りをつけたりします。片流れで住宅を作ると片方がずいぶん高くなるので、屋根に開口部を設けて部屋をつくるのが普通のようです。流れでいうと寄棟 (よせむね)のようなのは四方流れということになります。北海道でよく見られる将棋の駒のようなのは?腰折れ屋根と呼ぶそうです。いや、最近ではマンサード屋根というのが、かっこいい言い方です。と思っていましたが、腰折れが寄せ棟風になったのがマンサードのようです。フランス語:mansardeです。ほんとはマンサールでしょう。マンサルデ:mansardéになると、そこに作った屋根裏部屋(英語だとgarret)です。大きな切妻 (きりづま)屋根の上に小さな屋根が乗っているのがありますが、あれは越し屋根で明かり取り、通風の役目をします。寄せ棟に上に切妻 (きりづま)が乗っかっているのはしころ(錣)屋根です。やはり通風が目的でしょう。錣葺きともいうようです。兜のしころから来た呼び名のようです。切妻 (きりづま)の片方が短くてオイデオイデをしてるようなのは招き屋根で、それに差しかけ屋根が付くと下屋付き招き屋根らしいです。切妻 (きりづま)が途中で小さく切り替わるのは棟違い屋根です。屋根がまっ平らなのはコンクリート建築でよくありますが、陸屋根(りくやね、ろくやね)と呼ばれます。
妻(側) けら羽 平(側) 妻入り 平入り 寄棟 (よせむね) 寄棟造り 方形造り 宝形造り(ほうぎょう) 小棟造 棟 下り棟 入母屋造り 片流れ(屋根) 片流れ天井 勾配天井 大屋根 小屋根 袴腰屋根(はかま腰屋根) 半切妻屋根 がらり けら羽に破風 破風板 四方流れ 腰折れ屋根 マンサード屋根 マンサルデ 越し屋根 しころ(錣)屋根 招き屋根 差しかけ屋根 下屋付き招き屋根 棟違い屋根 陸屋根(りくやね、ろくやね)