建設用語小辞典

表面処理(ひょうめんしょり)

これらのキーワードがハイライトされています:チップシール

意味

時代によって定義が変わって来ているようですが、古くなってひびが入ったり、摩耗したりしたアスファルト舗装の上に厚さ2.5cm以下の薄い層を作るものです。砂利道の上に防塵のために施工するものもそうです。英語はある外国の機械関係の雑誌で surface dressing machineというのを見ました。この方が意味は明確でしょう。その方法によりシールコート、アーマーコート、カーペットコート、フォグシールなどの種類があります。シールコートは既設の舗装の上に瀝青(れきせい)材料を散布しておいて、その上に骨材(こつざい)を撒いて層にしたものです。下のアスファルト舗装への水の浸入を防いだり、日射をさえぎって下のアスファルトの老化をふせいだり、下の舗装のひび割れをふさいだりします。骨材に硬質のものを用いるとすべり止めにもなります。アメリカやカナダでチップシールと呼んでいるのは、シールコートの仲間です。このシールコートの工程を2、3回繰り返して施工したものはアーマーコートと呼ばれます。下の層は少し骨材粒径の大きいものを、上の層は細かいものを使います。アーマーは鎧で下の層を守る、あるいは保護するものということなのでしょう。単なるコートだと塗るだけという感じなのでしょう。実際は10 mm以上の厚みがありますが。 工法が違いますが、目的も仕上りも似た感じのものにスラリーシールというのがあります。これは細骨材とアスファルト乳剤と水を混合してどろどろの液状にしたスラリーを既設舗装の上に厚さ5 mm程度にスプレッダボックス、ゴムレーキなどで仕上げるものです。カーペットコートというのはちょっと違って、加熱アスファルト混合物を2.5cm厚さ以下に薄く施工するものです。薄層にするためにゴム、樹脂などの添加材を加えたりします。カーペットコートの一種ですが、最大粒径10mmの骨材にディックバインダという特殊なカットバックアスファルトを用いたものはディックシールと呼ばれます。フォグシールはフォグコート、アスファルトフォグコートとも呼ばれ、骨材は用いずにアスファルト乳剤を薄く散布して、古い舗装の表面を若返らせたり、小さなひび割れなどを塞ぐことを期待するものです。ほかの表面処理工法のあとに骨材やダストを落ち着かせるのにも使われます。河川関係でアーマーコートというと、河床にたまった土砂のうち、細かいのが洗い流されて残った粗い石・礫が残った層のことを言うらしいです。armorは鎧という意味ですが、装甲するという意味もあり、これがこの場合のアーマーで、この現象はアーマリングということになります。

英語

surface treatment

ページトップへ戻る