建設用語小辞典

スラグ

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意味

金属の精錬で、金属以外のものが溶鉱炉の中で溶けた金属の上にマグマ状になって浮かびます。これがスラグです。日本語で難しくいうと鉱滓(こうさい)です。だいたいは石灰岩質です。高炉で製鉄したときのものを原料にして高炉セメントという混合セメントの一種ができます。強度が出るのが少し遅いけど普通セメントとほとんど同じです。冷やして破砕すると骨材(こつざい)になります。冷やし方によって、性質がいろいろ変わります。ゆっくり冷やすと徐冷スラグで、これは破砕して砕石のようにします。いきなり水で冷やすと水砕スラグと言って、砂状になります。その中間のものもあり、中には水硬性(すいこうせい)を持つものがあり、セメントの材料として用いるのはそういうものです。路盤材料として使うと、長い間には固結してコンクリートのようになります。道路用に普通に使うのは高炉から出る高炉スラグです。製鋼するときのスラグは製鋼スラグということになります。その中でも、高炉でできた銑鉄をさらに転炉で製鋼するときに出るものは転炉スラグ、くず鉄から電炉を使っ製鋼するときにできるのが、電気炉スラグです。これら製鋼スラグの中には硬くてアスファルト舗装の骨材として非常に優れたものがありますが、量が少なく、品質が安定しないのが難点といわれています。この場合、骨材として使う前にエイジングをしないと花咲き現象の原因になります。電気炉スラグについては、二段階で生成され、最初の酸化スラグについては、生石灰分をほとんど含んでいないため、エイジングは必要ないそうですが、次に還元精錬をしたときの還元スラグは生石灰分が多く、粉末状のものが多いため、用途はあまりないようです。スラグの試験に呈色判定試験というのがあります。スラグの中には硫黄分が含まれていて、水に浸かると溶けだして黄色になり硫化水素の臭いがでます。いずれは安定するのですが、舗装材料としては好ましくないので、スラグの試料を1時間煮沸して、液の色を見る試験です。こうした鉄の生産過程でできるスラグの全体をひっくるめて鉄鋼スラグというようです。

英語

slag

当社商品

スラグ入りアスコン(溶解スラグ入りアスファルト舗装)

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