建設用語小辞典

RI水分計

意味

RI水分計
RI水分計

放射性同位元素を使って土の中の水分を検出しようというもので、密度計も含めて総称してRI計器と呼ばれるもので、数あるRI計器の中でこの二つが建設の分野で使われるものです。水分計には中性子が、密度の検出にはγ線が使われます。どちらも透過型と散乱型というのがあります。
水分の場合、中性子が高速で飛び出すわけですが、水分の中の水素原子に衝突すると特別に大きく減速する性質があって、透過型の場合は土の中に線源を挿入して透過して遅い熱中性子にまでなったのをカウントして水分の量を推定します。散乱型は衝突して跳ね返った中性子をカウントします。散乱型は穴を開ける必要のない非破壊型で、表面の凹凸などの形状に影響されますが、現場で速やかに判定するには具合がいいようです。水の図は透過型で挿入する穴を一つで済ますため、回り込んで透過してくる中性子を計測しています。穴を二つあけて、それぞれ線源と検出器を入れる方法もあります。多分、精度はその方がいいのでしょう。面倒ですけど。
密時計はγ線が密度が大きいほど、吸収され、また反射することを利用するもので、測定原理は違いますが、測定器の形としては似たものです。放射性同位元素はそれぞれ、適したものが使われます。土工現場の管理用に両方を組み合わされた装置もあります。水分計を使ってアスファルト量を計測することもアメリカでは試されています。水分がなければアスファルトの炭化水素で分かると言うわけです。実際には骨材の中にも結晶水があるので、材料が変わればキャリブレーションをやり直す必要があります。まだ試験的だと思います。
散乱型は土の表面に計器を密着させるので、表面型とも呼ばれ、透過型の方は土中に挿入する必要があるので挿入型とも呼ばれます。

英語

radiation moisture gauge

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