建設用語小辞典

ハンプ

意味

元の意味はラクダのこぶです。鉄道の貨物車輌を仕分けするために急坂を作って、そこから車輌を突き放して重力で走行させるシステムがありましたが、それをハンプといっていました。道路でハンプという言葉が使われはじめたのは、かれこれ20年くらい前からで、歩行者の多い道路で道路に車が速度を出せないように凸部を設けたりしたものをハンプといっていましたが、かならずしもこぶ状でなくても、速度を落とす手段となるものをハンプということもあるようです。道路を曲がりくねらせて速度を落とさせる方法もあり、こちらはシケイン、角々と折れ曲がったのはクランクと言います。シケインの元の意味は合法的な詭弁、運転者をごまかすということのようです。スラロームという言い方もあります。これはスキーの回転競技の曲がりくねりで、これはそこを速く通り抜けるのがいいわけで、目的からすると適切ではないかも知れません。速度を落とさせる方法としては、アメリカで路面にギザギザの溝をつける、rumble stripというのがあるようですが、グルービングとの違いはよくわかりません。そんなこんな手段で歩行者と自動車が共存できる歩車融合型の道路のことをボンエルフなどといいます。これはオランダ語で woonerf woonが「住む」、erfが「庭」で「生活の庭」といった意味になります。日本でも注意喚起用に溝を間隔を少し変えてつけて、上を走ると、ド、ド、ソといった具合に音の高さを変えるのを見掛けますが、何というのか、まだ調べていません。とりあえず、ランブルストリップとしておきましょう。アメリカではコンクリート舗装でもやっていて、センターラインでは溝のために水が浸入するのをどう防ぐか、といったことが最近の議論で見掛けました。最近、ピタリングという言葉が聞かれます。円形を組み合わせたとか、デザインした模様を離型紙をはがして道路にピタンと貼り付けて、振動で運転者の注意を促そうというものです。これの協会みたいなのもあるようです。日本での造語のようです。英語にするとpitteringあたりですが、これはコオロギの鳴き声みたいなものです。音が出ると言う意味では連想できる命名でしょう。うまくすれば世界共通語になるかも知れません。

英語

hump

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