建設用語小辞典

塩害(えんがい)

意味

塩分のために害が生じることですが、農作物のほかにコンクリートについてもあります。コンクリートが中性化したところに、塩素イオンが集中して不働態被膜を破壊し、鉄筋が腐食するわけです。塩分がどこからくるか、はじめから、海砂をよく洗わずに使ったりすると初期塩分が残ります。後から潮風や凍結遅延防止剤(とうけつちえんぼうしざい)の散布などによる外来塩分があります。少しでもダメなのか、腐食発生限界濃度というのがあって、普通はコンクリート 1 m3あたり、1.2 kg以下なら大丈夫のようです。調べる方法としては、硝酸銀噴霧法といって、硝酸銀の溶液を噴霧して、塩分があると、塩化銀ができて白くなるのを利用するのが代表的です。中性化も塩害も化学的作用による、化学的浸食というと、それ以外の、温泉地とか下水処理施設などで見られる、酸とか腐食性ガスによる化学的作用によるもののことを言います。中性化と塩害とか、いくつかの作用が複合した場合は複合劣化と言います。

英語

salt injury

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