建設用語小辞典

リフレクションクラック

意味

古いコンクリート舗装の上にアスファルト混合物をオーバレイしたときなどに、下地の層の目地(めじ)やひび割れの真上に同じような形でできるひび割れです。これは下のコンクリート版が目地など縁の切れたところで交通荷重や温度による伸縮のために食い違った動きをするためで、非常に解決の難しい問題です。対策としてはオーバーレイの厚さを厚くする方法、コンクリート版の動きに対して柔軟に追従できる粒状の材料、あるいは特に柔軟性のあるアスファルト混合物を褥層として挟んだりします。英語表示について研究者の間で大議論がありました。論文などを見ると最近はreflexive crackingという言葉が同じ意味で用いられていることが多いのです。ある人がリフレクションクラックは誤りでリフレクシブクラッキングが正しいと言い出して、この意見がその場の大勢を占めたのです。実際はreflection crackあるいはこの混合のreflection crackingなどがあって、アメリカ人も特に気にすることなく、どれでも使っているようなのです。強いて言うとcrackingというときはひび割れが生じる現象をイメージしているのに対して、crackというときはひび割れそのものをイメージしているようです。これは、わだち掘れのrutとruttingについても言えるようです。日本語にしたらどうかということで、反射ひび割れ、反映ひび割れなどいろいろの案が出たのですが、どうもなじみが悪いようで、カタカナでの表現になっています。アメリカのメーリングリストに問い合わせをしたら、美しい人と美人との違いで、何をごちやごちゃ言っているのだと返事がありました。

英語

reflection crack,reflexive cracking

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